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経絡 [東洋医学の基礎知識]

Ⅱ 経 絡 1 経絡の作用 中医学の治療のメカニズムを考えたとき、その根幹をなすもののひとつに「経絡=けいらく」があります。鍼治療では、ツボに刺した鍼の気(これを「得気」という)が経絡を通して患部へ到達することで効果を発揮しますし、内臓から吸収された漢方薬の成分も、薬草ごとに特定の経絡を流れて(これを「薬物帰経=やくぶつきけい」という)、目や鼻・手足などに運ばれることで効果が現れると考えられているのです。こうした経絡の働きを「経絡の治療作用」といいますが、このほかにも「経絡の生理作用」「経絡の病理作用」などがありますので、これらを簡単に紹介します。   1)経絡の生理作用 経絡は、五臓六腑をつなぎ全身をめぐる気血の通り道とされ、経絡中の気血が順調に流れることで、全身が栄養されて身体の正常な活動が維持されると考えられています。経絡は体表近くでは、通常上下に循行していて、所々でツボ(「経穴=けいけつ」という)を形成し、さらに循行の途中で体内に入る支脈が出て内臓に達しています。したがって内臓から吸収された漢方成分も全身に循ることができますし、体表の経穴に刺した鍼も内臓疾患にも有効になるのです。   2)経絡の病理作用 身体の外から侵入した病邪は、そこで治らないと体内の臓腑などに浸透していくことがありますし、臓腑の失調で生まれた病理物質が、離れた部位に運ばれて異常を起こすことがあります。このように病邪や病理物質が運ばれる通路もやはり経絡なのです。これを経絡の病理作用といっています。例えば前頭部が重いという頭痛の中に、脾胃の水分代謝の失調で生まれた病理物質の1つである痰湿が、前頭部に上って起こったという場合があります。このときの移動ルートは足の陽明胃経です。 この他に、「背中のここを押して痛いのはどこそこが悪い」「足の裏のここが痛いのはどこそこが悪い」という話をきいたことがあると思います。このように体内で起きている失調が、関連のある経絡やその経絡上の経穴に、特定の反応として現れることがあります。これをチェックすることは、診断に役立つため、これを「経絡の診断作用」と呼びます。  

2013年06月11日(火)

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