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慢性疲労 [貴方の病気のタイプ]


3-1 血虚による虚労①

血虚による虚労は心労と肝労によく見られ、ほかに脾労から血虚に進行する場合があることは「1.虚労の総論」で説明しました。ここでは、その臓腑別に原因と主な症候を紹介します。治療については、気虚による虚労と同様に、漢方薬と鍼灸のカテゴリーの中でそれぞれ紹介します。

 

1) 心血虚タイプの虚労

①主な原因

心血虚タイプの虚労は、もともと痩せぎみで動いたり疲れたりすると動悸がしやすいような人が、考えすぎや思い悩むことなどの精神的な疲労が重なることで発症するタイプです。また、出血を伴う病気などが慢性化して、血を消耗することで発症する人もいます。

ほかに、ダイエットや偏食などによる栄養不良から、血を生産できなくなってこのタイプになる人がいます。この場合、消化吸収の中心である脾の気虚を伴いやすいため、多くは「心脾両虚」という病証タイプになります。

 

②主な症候

このタイプに見られる症候は、血虚による虚労に共通する症候と、心機能が低下することによって起こる症候とで構成されます。

血虚による虚労に共通する症候には、痩せぎみで顔や肌の色艶が悪い・爪や唇の色が淡い・めまい・立ちくらみ・舌質の色が淡い・脈が細いなどがあります。

心機能が低下することによって起こる症候には、動悸・不眠・精神疲労・集中力がない・健忘・脈が微弱になるなどがあります。

 

「心脾両虚」になっている場合は、さらに食欲の減退・食後の胃もたれ・軟便で下痢しやすいなど、脾気虚の症状を伴います。

 

 

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