コンセプト

  • ホーム > 学習コーナー > 慢性疲労

学習コーナー

慢性疲労 [貴方の病気のタイプ]


4-4 陰虚による虚労④

4) 肝虚タイプ・腎陰虚タイプの虚労

陰虚タイプの虚労の中で最もよくみられるのが、「肝陰虚タイプ」「腎陰虚タイプ」およびその両方が混じった「肝腎陰虚タイプ」です。

肝陰と腎陰は、不足しないように相互に補充し合う性質があるため(この性質は「肝腎同源」と言われる)、どちらかの陰虚状態が長引くと両方とも陰虚になりますが、これを肝腎陰虚と言います。このように、肝陰虚と腎陰虚は関係の深いタイプですので、それらによる虚労は、まとめて説明することにします。

 

①主な原因

中医学では、重労働に耐える筋力は肝によって支えられると考えています(この働きを「罷極(=ひきょく)の本」と言う)。この肝の力を上回るような重労働が続き、回復できないほどの慢性疲労状態に陥ってしまうことで起こるのが、肝血虚や肝陰虚タイプの虚労です。このうち肝陰虚タイプの虚労になるのは、元々の体質が陰虚ぎみであるか、あるいは引き金になったきっかけが、カゼをこじらせて微熱が続いたりするような場合です。

 

一般に過剰な性行為や夜中の労働は、腎陰や腎精を消耗するとされています。元々陰虚ぎみの体質の人や産後の肥立ちが十分でないような人が、こうしたことに遭遇して、自力で回復できないほどに腎陰が消耗してしまうと、腎陰虚タイプの虚労に陥ってしまいます。

もし慢性疲労状態にいる人が、急に白髪が増えたり、老け込んで見えたりすることがあれば、その多くは腎陰虚タイプの虚労といってもいいでしょう。

 

このほか、重い熱性の疾患が長引いて陰を消耗し、それが肝腎に及んで回復しきれずに、慢性疲労状態に陥った場合もこのタイプの虚労になります。

 

②主な症候

肝陰虚タイプの虚労になると、肝血の消耗によって現れる症状と、陰虚体質に共通する症状とが見られるようになります。腎陰虚タイプの虚労になると、腎精の消耗によって現れる症状と、陰虚体質に共通する症状とが見られるようになります。肝腎陰虚タイプになると、これら両方の症状が現れます。

肝血の消耗によって現れる症状には、目の乾きやかすみ・爪がもろくなる・筋肉のひきつり・ふるえ・痺れなどがあります。また女性であれば、生理の遅れ・月経血の減少などが現れることがあります。

腎精の消耗によって現れる症状には、足腰がだるく力が入らない・歯が抜けやすい・脱毛・健忘・耳鳴り・難聴・めまい・慢性頭痛などがあります。

陰虚体質に共通する症状については、手のひらや足の裏のほてり・頬の赤み・寝汗など、心陰虚タイプの虚労で紹介したものを参照して下さい。

 

 

固定ページ: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

記事一覧へ