学習コーナー
慢性疲労 [貴方の病気のタイプ]
2-2 気虚による虚労②
2) 脾気虚タイプの虚労
①主な原因
脾気虚タイプの虚労は、もともと胃腸機能が弱い人が、重労働などで気を消耗することで発症します。このほか、ダイエットなどによる栄養不良、および長期間の偏食やお酒の飲みすぎなどによる継続的な脾胃への負担で、このタイプの虚労になる人もいます。
②主な症候
このタイプに見られる症候は、気虚による虚労全般に共通する症候と、脾機能が低下することによって起こる症候とで構成されます。
気虚による虚労全般に共通する症候は、疲労倦怠感や乏力など肺気虚タイプの虚労で紹介したものを参照して下さい。このほか、脾の気が不足していると嗜睡(すぐ眠たくなる)・舌が胖大(ふっくら大きめ)して歯痕(サイドの歯型)がつくといったものがよくみられます。
脾機能が低下することによって起こる症候には、食欲の減退・食後の胃もたれ・軟便で下痢しやすいなどがあります。もし、脾の水分代謝に関与する機能(「運化水液」という)にも影響が及ぶと身体が重く感じる・浮腫みやすい・顔色が黄色いなどを伴います。
脾気虚タイプの虚労の中には、爪や唇の色が淡い・めまいや立ちくらみ・動悸などを感じる人もいますが、それは気虚に血虚を伴った「気血両虚」に進行した人達です。この血虚の症状は、脾気のもつ血を生成する機能が低下したときに現れるものです。
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